冬コミとモンハンフェスタ

毎度毎度……御礼を申し上げるのが遅くなり申し訳ございません。
冬コミありがとうございました!

勇者の帰還ですが、
この同人誌は、FC版FF3から現在離れて活動してらしたり、
FC版FF3で活動はしているものの御本は出したことがない……。
それはもったいなーい!! てか私が再びというか改めて拝見したぁあああい!!!!
というわがままな勢いで4名の方にゲスト原稿を頂いた同人誌です。

そう、それはまさに

勇者の帰還

まだ在庫がございます。
今年はあまりイベントに出る予定はございません。
ので、せっかくBOOTHに登録してみたということもあり、通販も考えておりますが、
考えておるだけなので、需要がなさそうなら行動もしませぬ。

ちょっと、今年は色々挑戦したいことがあるので、
新しい本ですが、今年は作らない予定です。
あっちこっちでゲスト参加したいとは考えており、動いてはいます。

———

というわけで、今年はバリバリとイラストコンテストに応募したりしたいなーと思い。
まず今日開催だったモンハンフェスタ2016のイラストコンテストに応募してみたのです。

受賞はしていないのでしょうが、
没にはならなかったようで、ありがたく飾って頂けました。

そんなこんな瞑想モードで迷走している私ですが、今年もよろしくお願いいたします。

写真 2016-01-10 10 57 59

写真 2016-01-10 10 58 06

もうすぐ冬コミですね!

私は30日にサークル参加いたします!
東のエ06a
です!!

新刊も無事に届きまして、内容を確認しましたら、
もう、ね、ゲスト様の絵が素晴らしすぎて素晴らしすぎて……。

今回、私のイラスト部分はすべてアナログイラストなのです。
何故かというと、パソコン様がぶっ壊れてデジタルで描けなかったのです…… orz

そして、早い入稿を……と毎回毎回1~2か月早い入稿をしているのですが、
(そのため、ゲスト様には負担をかけてしまったかもしれません、すみません)
で、いつもあせあせと焦る必要はないのに焦って入稿しているので、
いつか何かやらかすだろうなーとは思っていましたが。

表紙が……ズレてる!!!!

うおお……!!
自分1人でつくった同人誌ならいざ知らず、
ゲスト様をお招きさせて頂いた時に限ってこの失態!!

どうズレたのかは是非会場にてご確認ください(という卑怯な戦法)

———-

お品書きです。

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表紙のズレているけれどゲスト様が豪華な新刊と、
うちのマイキャラ紹介本と、
新刊を制作するにあたって描いたアナログイラスト原画と、
黒の庭園オリジナルキャラのローズのモバイルバッテリーと、
完全無料配布お持ち帰り自由のクリアファイル。

これらが並んでいると思います。

コミケwebカタログにも登録しています。
https://webcatalog.circle.ms/Circle/12303262/

では、どうぞよろしくお願いいたします!

オリジナルのモバイルバッテリー届いたよー

お品書きも書き終え、
とうとう来週が冬コミですね!

同人誌2種類、
無料配布のクリアファイル、
アナログイラスト原画、

そして!!!!

モバイルバッテリーも売りに出します!!
↓ こんな感じ

IMG_3515

BOOTHとやらに登録してみた。

なんか、手軽そうだったので、
同人のグッズとか同人誌とかを販売できるBOOTHというものに登録してみました。

で、早速2点、グッズを登録。

・黒の庭園オリジナルキャラのローズ絵柄のモバイルバッテリー
・FF零式の絵柄のブランケット

なんかね、商品、すごい高いんです。
でも、ご覧になるだけでもどうぞー。

トップにバナーでリンク貼りましたが、こちらでも。
https://kurono-you.booth.pm/

年賀状送らせてください企画

今年は余裕があるので、
今年はやります、年賀状送らせてください企画!

おはがきをご希望の方は、
郵便番号、ご住所、本名
を、お問い合わせかメールアドレスにお送りくださいませ。

メールで画像を添付ご希望の方は、
メールアドレスを教えてくださいませ。

リクエストに可能な限りおこたえします!
ただ、どうしても無理でしたらオリジナルに逃げますごめんなさい。

グラブルを始めてみました。

スレイヤーズとのコラボが始まるときき、
グランブルーファンタジーを始めてみました。

弟とか、弟のお友達様方は可愛い女の子を仲間にしているのですが……。
私はどんなにガチャをひいても男ばかりで、パーティが男くさく……。

あと、敵側のフュリアス様というキャラにどはまりしました。

fyuriasufyuriasu2
fyuriasu3fyuriasu4

と、まぁこのようにフュリアス様の落書きばかり描いておりました。
ゲスいキャラなので、表情はもうゲスくしてあります。

————–

おまけ。
パズル界のダウニー。

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フリマありがとうございました!

すみません、ご報告するのがとても遅れてしまいましたが、
フリマありがとうございました!

やはり、こう、目立ってました!!!!

そして、なぜか小学生や中学生に人気でした嬉しい!
あとあと、田舎でも濃いオタクな方っていらっしゃるんだなって!

とにかく楽しかったですよ。
11時間ってあっという間だなって!

え?

そうですよ、9時~20時までやってましたからね!
それで場所代が1500円ですよ。
なんという破格の値段!!

スペースも広かった……んですが、
母が、私もフリマに出品したい!
っていうんで、半分場所を譲ったら、原画が並べきれなくなりました。
まぁいいけど!

IMG_3338 (1)

なんかこう、オムツとかあって、若干カオスな気がしないでもない。

フリマで気にかけてくださった皆様、ありがとうございました!
また出ようと思いますので、その時、またよろしくお願いいたしますー。

————–

あ、それと、冬コミですが、当選しました。
情報は後日載せます。

再度イベント参加のお知らせ

パソコンが壊れました…… orz

なので、冬コミに出す予定のイラスト集は、
アナログで描いたイラスト集になるかもしれません。

————-

さて、今月の25日にせまりました。
千葉県鴨川市の神社で開催されるフリマの参加!

私だけ同人誌即売会的なノリで行きます。
売り子は私と母と弟←new

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↑ が、そのフリマのちらしです。

写真 2015-10-20 20 37 55

こんな感じの原画とか。

写真 2015-10-22 19 34 14

こういう原画とかを販売します。
ちなみに、この原画は左が3年前の、右が今年のなのですが、
進歩してなくて悲しく……な。

風邪で喘息でフリマ参加の告知

9月29日から風邪をひいたらしく、
もともとの喘息が悪化して呼吸困難で円環の理に導かれるところでした。

イベント参加告知です!
千葉県の鴨川市にある、
天津神明宮という神社で開催されるフリーマーケットにイラスト原画を出品いたします。

もし可能でしたら、鴨川シーワールド行ったついでにでもお越しくださいませ!

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黒の庭園の小説(書き途中)

「ラルドの庭園」と呼ばれ、人々から親しまれていた庭園があった。

 今、その庭園に人影が3つある。1つは庭園の持ち主である森人(もりびと)の少年、ラルド。彼は顔を覆い、声にならぬ悲鳴をあげていた。

 もう1つはラルドの姉のローズ。彼女は庭園の柵にもたれかかっている。右腕に裂傷を負っており、そして、息はない。

 もう1つはラルドの兄のイライト。彼は腹にぽっかり穴が開いた状態で庭園の奥にある木に横たわっており、絶命していた。

 ラルドは擦れた声で叫び続けた。

「兄さんごめんなさい……姉さんごめんなさい……」 と。

 そう、ローズとイライトを殺したのはラルドだ。

 事故……だった。

 ラルドは強力な魔力を持つ鉱石術師。ガーデンクォーツと呼ばれる鉱石に秘められた力を引き出し、庭園の手入れをするのが日課だった。

 彼には問題があった。その幼い体では時々魔力の制御ができなかったのだ。魔力が暴走すると、失神や発熱といった症状が現れ、それを憂いたイライトとローズはどうにかラルドの魔力を抑えようと魔法薬剤師の免許を取り、薬の研究をしていた。

 研究はなかなか進まなかったが、ラルドの発作時にはどうにか対応できるだけの成果は得ていた。しかし、とうとう悲劇が起きてしまったのだ。

 この日もラルドは庭園の手入れをしていた。イライトとローズも庭園に置いてある椅子に腰掛け、色とりどりの花が咲く庭園の眺めを楽しんでいた。

 すると、ラルドが突然うずくまり、うめき声を出し始めた。イライト達が駆け寄ろうとしたその時、ラルドの周辺の地面から巨大な触手状の植物が伸び、イライト達を襲った。

 そうして「ラルドの庭園」は、飛び散ったイライトとローズの血が黒く変色し、

 「黒の庭園」と化した。

——

 気を失ったラルドは、波に揺られているかのような感覚に気分の悪さを感じ、目をさました。

 庭園は通常だった。兄さんと姉さんの姿もない。最後にみた黒く染まった庭園は、いつも通りの可憐な庭園だった。

 ゆっくりと体を起こすと、何か違和感を感じた。見慣れた庭園の見える角度が違う。不思議に思い、首をかしげると、髪がさらりと腰の辺りに触れた。

 おかしい。

 自分の髪の毛は肩辺りまでのはずだ。ラルドは鉱石の入った袋からウレキサイトと呼ばれる鉱石を取り出し、魔力を注いだ。すると、ウレキサイトから光が放たれ、ラルドの姿を鏡のように映した。

「え……?」

 思わず声が出た。ウレキサイトが映したラルドの姿は、10歳の少年であったラルドではなく、背と髪が伸びた青年の姿だった。

 ラルドは慌てて帰宅したが、誰もおらず、ふとカレンダーを目にすると1年前の紫水晶の月15日だった。カレンダーをとりかえ忘れたのかと、カレンダーに手を触れたその時。

「どなたですか?」

 背後から聞き覚えのある声がし、振り向くとそこには少年の頃の自分がいた。

「どうしたのラルちゃん?」「どうした?」

 驚いて声もでないラルドの前に、今度は姉さん、そして兄さんも現れた。

「誰だ」

 兄さんが幼い自分と姉さんを後ろにかばい、警戒をする。ラルドは混乱する頭を振り、イライト達の横を走って通り抜けた。

 なにがどうなっている?

 わからなかった。しかし、確かな事実はわかる。兄さんと姉さんは生きている! それに……幼い自分も。

 

 自宅から離れ、走るのをやめたラルドは今の状況を考察していた。恐らく、これは自分の鉱石術のせいであろうと推測した。ファントムクォーツという鉱石が袋の中で光っていたからだ。このファントムクォーツは自分の分身を作り出せる鉱石で、今の自分は1年後の世界から過去に遡った幻影なのだろう。

 そこでラルドはふと、ある事に気付いた。もし、ここがあの事件から1年前の世界なのだとしたら……兄さんと姉さんを助けることができるのかもしれない。

 幼い自分を殺せば。

 そうだ、自分はいつも病弱であるがゆえに兄さんと姉さんを困らせてきた。その挙げ句が魔力の暴走で2人を殺してしまうという最悪のものだった。

 自分は生きている価値などない。

 そうしてラルドは、兄さんと姉さんを救うため、幼い自分を殺す決意をした。

—————

■フェイトの場合

 幼い自分は定刻通り庭園に現れ、草花の手入れをしている。

 殺すなら今だ。

 ラルドは鉱石袋からクリスタルを取り出し、魔力を込めた。クリスタルは氷の力を秘めている、氷柱をつくり出し、幼い自分を貫こうとした……が。

「ラルド逃げろ!!」

 聞き覚えのある声がした。声の主である青い髪の少年は幼い自分の手を引っ張り庭園の奥へと消えていく。

「あぁ、そういえば……そうだった」

 自分がいつも庭園の手入れをしに行く頃、毎日庭園を訪れる人物がいた。それは、親友のフェイト君だ。彼は闇人(やみびと)と呼ばれる種族の最後の1人で、友達は自分以外におらず、また、病弱だった自分の友達も彼しかいなかった。

 ラルドは、彼等が逃げた庭園の奥をぼぅっと見やった。

————–

「フェイト君、どうしたのっ!?」

 ラルドは自分の腕をぐいぐい引っ張っていく親友に尋ねた。

「お前、気付かなかったのか? 誰かがお前を狙って攻撃魔法をしかけようとしてたんだよ!」

「気付かなかった……フェイト君は凄いねぇ」

「お前……」

 フェイトは親友の危機感のなさに呆れてため息をついた。

「でも、誰が僕を狙っていたの?」

「暗くて姿はよく見えなかった。ただ、相当魔力の高い鉱石術師のようだったな……」

「魔力が強いってどうしてわかったの?」

「わかるだろ……え、お前わからないの?」

 えへへ、とラルドが笑ってごまかすと、フェイトはますます呆れていた。

「でも、あの感覚……覚えがあるんだよな……んん……僕、ちょっと調べてくるから、お前は家に帰りなよ」

「え……う、うん」

 フェイトはラルドが家の方向へ向かって消えていくのを見送るとぽつりと呟いた。

「出てきなよ、いるのわかるよ。戦争が終わってから鉱石術師なんて珍しいんだからさ」

 フェイトの声は木の陰に隠れていた青年のラルドのもとに届いたが、返答は……ない。

「……ラルドを傷つけたら僕が許さないからな!」

 フェイトは遠ざかってゆく気配に向けて叫んだ。

■ イライトとアスタチンの場合

 朝5時。イライトは弟と妹を起こさないようにそっと家を出た。

「ねむ……」

 家に帰ったのは夜中の2時だった。そのままパタリと寝てしまったがそれでも2時間半ほどしか寝ていない。だがそれも仕方のないこと。森人が住む森特有の植物は魔法薬剤の材料となるが、その植物のなかには決まった時間にしか姿を現さないものが多い。採取する為に寝ていられないのだ。

 森の植物の多くは自分の意志で歩く。動物とかわらない。そして、なかには人を襲う植物もいる。その為、魔法薬剤師は植物を採取している時の護衛が必要だ。イライトの場合は先輩のアスタチンという人物が護衛としていつも付く……のだが。

「せんぱーい……起きてください先輩!」

 イライトはいつも通り、アスタチンの体を揺り動かしている。

 この人は寝起きが悪い……とは言え、アスタチンもイライトに付きっきりでいた為、イライトと同じくらいの時間しか寝ていない。起きられないのはわかる。

「あと5時間!!」

 アスタチンが叫ぶ。

「休日にどうぞ!!」

 イライトもふんばる。

 もにゃもにゃと眠たそうにしているアスタチンを引っ張り、イライトはラルドの庭園へと向かっていた。昨日、ラルドに育てておいてくれと頼んだ植物ができているか見にいく為だ。

「ん?」

 庭園につくとイライトはすぐに不審者の姿を見つけた。その人物は庭園の椅子に座り、テーブルに肘をついて眠っていた。

「みかけない人だね? 耳が垂れているから森人みたいだけど」

 眠たそうにしていたアスタチンはいつの間にかシャキッとしており、警戒をしている。

 眠っている人物は耳が長く、下に垂れている。それは森人の特徴だった。しかし、見かけたことがない人物だ。

「ん? いや……この前、家にあがりこんでいた……」

「あぁ、そういえば、この前知らない人が家にいたとか言ってたね、この人のこと?」

 そう言い、アスタチンがその人物に触れようとすると、気配を察知したのか突然起き上がった。

「あ……」

 庭園で眠っていたのは青年のラルドだった。彼は目をさますと、眼前に兄さんとその先輩の姿があるのをみて、思考が停止した。

「ん? 君って鉱石術師なの?」

 アスタチンがラルドの腰にぶら下がっている鉱石袋に指をさして問うと、イライトが顔をしかめた。

「鉱石術師なんて、今のご時世じゃ俺の弟とその友達くらいしかいないはず……まさか」

「へー? じゃあ昨日ラルド君を襲撃しようとしたの、君なんだ?」

 アスタチンはイライトの言葉に割ってはいると、そう言いながら巨大なカミソリをラルドに向けた。敵と判断したらしい。

 まずい!

 ラルドが逃げようとした、その時……ラルドは、心臓を引き裂かれるようなショックを受けた。

 兄さんが……先回りをして武器の鞭を自分に向けていたのだ。

 大好きな、大好きな兄さんが。

「そんな……」

 当たり前だ、今の自分は兄さんにとって弟の命を狙う危険人物なのだ。当たり前だ。

「嫌だ……」

 ラルドは立つ力をなくし、地面に膝をついた。

「ばーか逃げろよ!」

 どこか遠くで、誰かわからない声がした。すると、目の前が白く濁り始めた。

 気が変になったか……?

 ラルドがよろりと立ち上がると、誰かに背中を押され、庭園外の木にぶつかった。

「イライト! どうなってる!」

「多分これ、鉱石術です!」

 庭園の中はもやもやとした白い雲のようなものに覆われて視界が悪くなっており、イライトとアスタチンはラルドを見失ったようだった。

「あの煙はスモーキークォーツの効果? でも、誰が……」

 ラルドは自分の鉱石袋を覗き込んだが、どの鉱石も反応がない。

 誰が逃げろと言ったのか、誰が背中を押したのか、わからなかった。

 誰かが助けてくれたのかもしれない、けれど、ラルドは今、1つのことで思考を支配されている。

 この世界では、兄さんにとって自分は敵なのだ、ということだ。

 途方もない絶望にめまいを起こしながら、ラルドはふらりと森の暗闇へと消えていった。

■ ローズとティティアの場合

 魔法薬剤師の勤め先は大きくわけて2つある。

 1つは森人の城。イライトやアスタチンは城で勤めている。城で勤めることができるのは森人の魔法薬剤師の中でも特に優れた人物だけだ。城で勤める利点は豊富な書物と人脈と給料。イライトにはどれも必要なものだった。

 もう1つは自宅。魔法薬剤師の大半は自宅で営業をしている。店をかまえる者もいれば、個人で顧客を得てその相手に薬を提供をするといった具合だ。ローズは兄の作った苦すぎて口にできないような薬を甘い飴にかえてやるのが自宅での仕事である。自宅で勤める利点は城勤めより自由な時間のゆとりがあることと、なにより、もし戦争が起こった場合に衛生兵として強制的に戦場へかり出されることがないこと。

 ローズも城へ勤めようとはしていたが、能力が足りなかったことと、ラルドの面倒をみる為、自宅で勤めていた。

 青年のラルドは、ラルドの庭園を見下ろせる木の上で幼い自分を殺すチャンスを狙っていた……が、今日は無理だと諦めていた。

 というのも今日は庭園に幼い自分以外にもフェイト君と姉さん、それに姉さんの幼なじみのティティアさんがいて、人が多すぎて近づけそうにないからだ。

 ティティアさんは森人の姫様だが、とても活発な剣士でもあり、姉さんが植物を採取する際の護衛もするとても強い人なので、気付かれて戦闘にでもなったとしたら、勝てる気がしなかった。

「いやーローズの作るお菓子って本当に薔薇くさくって美味しいわ!」

 ティティアはテーブルの皿に積み上がっているローズ手製のクッキーを心底美味しそうに頬張っている。

「あの、さ……褒めてくれてる……のよね?」

「当たり前じゃない! すっごく美味しい!」

 ティティアは姫という自覚がないのか、言葉選びに少々難がある性格だが、裏表もないので美味しいと言っているのなら本当に美味しいのだろう。ローズはふふっと微笑んだ。

「ところでさーアスタチンから聞いたんだけど、ラルド少年を狙っている奴がいるって?」

「みたい……そうなのよね? フェイト君」

 フェイトはそう言われると、キョロキョロと辺りを見回した。

「そうだね、今も近くにいるよ。隠れてても僕わかる」

「なんだとーお!!」

 ティティアはフェイトの言葉を聞くと突然立ち上がり大声をあげた。

「ぶったぎる! どこ、どこよ!」

「お、落ち着いてよ……位置の特定までは流石に……」

 青年のラルドは嫌な汗をかいた。見張っていることがバレていることと、ティティアがそんなにも自分を殺す気でいることに心臓がドクドクと変に音を立てる。

 しかし、1番気になるのは、姉さんの反応だった。昨日、兄さんに武器を向けられた時の衝撃は今でも引きずっている。姉さんは好戦的な人ではないが、護身用の投げナイフを所持している。もし、また大好きな家族にそんなものを向けられたら……。

「嫌だ……」

 ラルドはうずくまり頭を抱えた。

「うーんそうねぇ、手配書でも書いてみる?」

「デッドオアダイってやつ?」

「……ちょっと違うけど、手配書を書いて、とりあえず捕まえちゃうのはどうかしら」

「ぶったぎるのはダメなわけ?」

「何か事情があるのかもしれないし、とりあえず話しを聞いてみたらどうかなーって」

 事情を話す。

 ラルドはそんなこと考えもしていなかった。事情を話してどうなるだろう? 兄さんと姉さんを救いたいから幼い自分を殺します……そんなことを言っても兄さんと姉さんは納得しないだろう。それで、そのまま捕まったら? 時がきて兄さんと姉さんは死んでしまう。

 言えるわけがない。ラルドは大きくため息をついた。

「羽人(はねびと)さんの郵便屋に頼んでみる」

「まぁ、そだねー。郵便屋に言って、手紙を届けるついでにぽいぽーいって手配書配ってもらうかー」

 そう言い、彼女達の話しはまとまったらしく、全員で帰宅していった。

 手配されたらどうなるのか、ラルドは色々考えたが、とりあえず事情を聞くという姉さんの意見に、姉さんの優しさを感じて、心にしみた。そんな些細なことが、今の孤独な自分には嬉しく思えた。

 だが、捕まるわけにはいかない。ラルドは決意をあらたにした。

■ アヤメの場合

「ねー! いいじゃない!」

「だめだ」

「けち! いいじゃない!」

「うるさい」

 イライトは大げさにため息をついた。

 今日は城で働くイライトに来客がいた。人間のアヤメだ。人間と言っても、アヤメは竜人(たつびと)の国でその長に仕えている。

 竜人はドラゴンの手足と尻尾を持ち、強靱な肉体を持っている。一方、アヤメは華奢な体つきでとても竜人と一緒に戦えないように見えるが、それがまた、彼女は人間独自の忍術というものを使い、うまく戦闘をこなしている。しかし、それでも悩みがあるようだった。

「例えば、私が竜人と腕相撲をしたら絶対に絶対に腕がぽっきりいくじゃない?」

「ぽっきりじゃ済まないと思うが」

「でしょー! だから、ね? 私の体を竜人みたいにしてよー」

 イライトはまた大きなため息をついた。

 魂胆はわかっている。アヤメは竜人の長であるロンに好意を持っているのだ。異種族で関係を持つのは珍しい話しではないが、人間と竜人の例は1件も聞いたことがない。それはやはり竜人との力の差のせいだろう。

「そういう肉体改造みたいな医術は人間の仕事だろ、人間の医者に頼んでくれ」

「でも、森人だって肉体改造の実績があるじゃない。お后様のフローラ様が……」

「その話しはするな!!」

 イライトが怒鳴るとアヤメは一歩後ずさり、小さな声で謝った。

 世界が種族間で戦争をしていた時のことだった。森人の王であるルークは妻のフローラを戦火から逃すため、アルゴンという城勤めの魔法薬剤師にフローラをヒゲネコノヒトという猫の様な姿をした動く植物にかえるように頼み、その願いは叶った。しかし、戦争は終わったが、フローラを元のヒトの姿に戻すことができなかったのだ。フローラは今でも植物のままだった。そして、そのことは禁句となっている。

「とにかく、俺はラルドの薬の研究で忙しくてラルド以外の患者をうけもっていないんだ。どうしても森人がいいならアスタチン先輩かアルゴン先輩をあたってくれ」

「そんなぁ……あの人達ちょっと近寄りがたいんだもん……なんていうの? マッドサイエンティストみたいな?」

「否定はしないが……」

「しっ」

 突然、アヤメがイライトの口をふさいだ。

「アルゴンさん……いたわよ」

「え……」

 もし、さっきのフローラの件を聞かれていたら……。イライトは思わず頭を抱えた。

「……なんか、色々ごめんなさい」

「頼むからもう帰ってくれ……」

「取引しましょう!」

「はぁ?」

 アヤメの突飛な発言にイライトは間抜けな声を発した。

「私、ラルド君を狙っているっていう手配されてる人を捕まえてくる! 捕まえられたら私を竜人みたいな強い体にしてちょうだい!」

 無茶を言うな、イライトがそう言う前に、アヤメは去っていってしまった。

—————-

 青年のラルドは今日もイラついていた。幼いラルドは常に誰かとともにいて狙う隙がないのだ。特にやっかいなのは鉱石術師の気配を感じてしまうフェイト、それとたまに幼いラルドと遊ぶ、動くアロエ型植物のフィーネで、彼女は怒らせると棘つきの腕や尻尾でビンタをしてくる。

「痛いんだよなぁ、フィーネちゃんのビンタ……」

 ラルドは独り言をつぶやきながら森を移動していた。すると、前方に幼いラルドの姿を見つけた。しかも、今は1人のようだった。

 ラルドはためらいなく、クリスタルから生成した氷柱で幼い自分を貫いた。

「え……」

 しかし、幼い自分だと思っていたのは丸太だった。

 罠だ! 気付いても遅かった。ラルドの影に針のような物が刺さっており、身動きがとれない。

「ラルド君を狙っているっていうのは本当なのね。怖い」

 そう言って木の陰から出てきたのはアヤメだった。

 ラルドはとっさにサンストーンという鉱石に魔力を込めた。サンストーンは太陽のような光を発することができる鉱石で、辺りが真っ白に見えるまで照らされた。すると、ラルドの影がなくなり、影縫いの針は意味をなさなくなり身動きがとれた。

 スモーキークォーツにも魔力を注ぎ、一帯を煙で包み、逃げようとしたラルドの体を手裏剣がかすった。

 あぁ、そうだ……彼女には視界が悪いなんてものは通じないのだ。

 目が見えていないのだから。

 生まれつき目が見えないためなのか、それともわざとなのかはわからないが、アヤメは紫の布でしばって目をいつも隠していた。

 サンストーンを使ったまでは良かったが、スモーキークォーツは失敗だった。アヤメがどこにいるのか、ラルドには見えない。逃げようと試みるが一歩動く度に手裏剣が飛んでくる。

 ラルドはアヤメと戦う気はなかった。アヤメだけじゃない、幼い自分以外は傷ひとつ付ける気はない。それに、ラルドとアヤメは仲が良かったのだ。アヤメがイライトのもとへしょっちゅうやってくる度、遊んでもらっていた。

「嫌だ……」

 ラルドはまた大事な人との戦闘になり、涙を浮かばせた。

「お前はほんとバカだなー」

 突然、どこからか声が聞こえた。以前、イライト達と対峙した時に聞こえた声だった。それまで聞いたことのない声だったが、しかし、何か懐かしい声……。

「きゃあ!」

 アヤメが悲鳴をあげた。

「なにこれ、氷!?」

 やっとスモーキークォーツの効果が薄れ、アヤメの姿が見えた。アヤメは氷の水晶の中に閉じ込められていた。中は空洞のようで、アヤメは必死に内壁を叩いている。

「また……? でも僕じゃない……」

 ラルドが戸惑っていると、またどこからか「逃げろよ」という声が聞こえた。ラルドはその声に従い、再び森の暗がりへと逃げ込んだ。

■ アルゴンの場合

「先輩……薬……飲んでます?」

 アスタチンは不安げに尋ねた。

「えと……うん……いや……」

 アスタチンが先輩と呼ぶ人物は分厚いレンズの眼鏡を上げ下げして誤魔化している。

「イライト、注射の準備してくれる?」

「アルゴン先輩のですか?」

「そう」

 アルゴンは眼鏡の上げ下げをやめると、深くため息をついた。

「安定剤はいらないよ……落ち着いてるからさ」

「でも、そんなげっそりした顔をして……もう1度聞きますけど、薬は飲んでますか?」

「ごめん……」

「そう、ですか……」

 アスタチンは平静を装っていたが、内心では自信を喪失していた。

 アルゴンは戦争に衛生兵として参加して以来、精神を患っている。助けられなかったヒトの声が聞こえるとか、戦争を思い出すと憂鬱になり寝込むなど、症状は重い。アスタチンはそんなアルゴンの主治医もしている。しかし、アルゴンは病気を認めようとせず、安定剤を飲もうとしない。

「アスタチン先輩、持ってきましたよ」

 イライトがアスタチンへ注射器を渡そうとした、その時。

「もう、もういい加減にしてよ!!」

 アルゴンが叫んだ。

「私は薬漬けになんかなりたくないんだ! もう嫌なんだ!!」

「先輩、落ち着い」「うるさい! 私は、私は……!」

 もう、こうなってしまうと手が付けられない。

 アスタチンは必死にアルゴンをなだめようとするが、アルゴンは叫び続ける。

「私は! 薬になんかに逃げるのは嫌なんだ! 私は!」

「うっっっせーーーーわっ!!」

 まさかの人物が乱入したきた。ティティアだ。ティティアは凄まじい形相で診察室に入り込み、自慢の大剣を水平にして振り下ろし、アルゴンの頭を殴り、気絶させた。

 アスタチンとイライトは突然のことに動揺して体がかたまったが、程なくして「先輩!」とアルゴンのもとへ駆け寄った。

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